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ロスコの4つの作品「ロスコルーム」


ロスコの部屋

壁一面にロスコの作品4つが掲げられた「ロスコの部屋」
1903年、当時ロシア帝国領だったラトビアのドヴィンスクにユダヤ系の両親のもとに生まれたマーク・ロスコは、反ユダヤの動きが活発になって来たことを受け、1913年に一家でアメリカのオレゴン州ポートランドに移住しました。

ロスコは1923年にニューヨークに移住し、アート・スチューデンツ・リーグを訪れ、美術の世界に入ることを決心。1925年にニュー・スクール・オブ・デザインに入学してグラフィック・デザインを学んだ後、1933年、ポートランド美術館で初の個展を開催しました。

1940年代の末ごろに独自のスタイルを確立し、次第に大家と認められるようになったロスコは1958年にニューヨークのシーグラムビルにできるレストラン「フォーシーズンズ」の壁画を依頼され、約1年半を費やし、30点の絵画「シーグラム壁画」を完成させました。しかし、一足早くオープンした店を訪れたロスコがレストランの雰囲気に幻滅し、前払金を払い戻して契約を破棄。

その後もロスコが同じ部屋に他の画家の作品と一緒に展示されることを嫌い、一つの空間で自らの作品だけを展示することにこだわったため「シーグラム壁画」はなかなか美術館に展示されないままでした。

そんな中、ダンカン・フィリップス氏は1960年に画家の意思を尊重しロスコの作品だけを1つの部屋に飾ることを決め、次々と作品を購入しました。ロスコ自身も展示部屋を訪れ、その雰囲気に満足したと言います。1961年にフィリップス氏が出張中にまた展示部屋を訪れたロスコは、スタッフらに展示の仕方を少し変えるように指示して帰って行きました。しかしフィリップス氏が戻って来て変化に気付き、元の展示通りに戻させたと言います(笑)。ただ画家の意思に沿って、部屋の中には1つの椅子だけを置くようにし、今でもそれが守られています。

その後、ロスコ自身は1970年に大動脈瘤や私生活上のトラブルなどから66歳の時に自殺。ロスコの作品は世界の4つの美術館に納められ、「ロスコルーム」がそれぞれで作られることになりました。フィリップスコレクションはアメリカで初めて「ロスコルーム」を作った美術館であり、ロスコ本人と協力し合って作られた世界で唯一の美術館です。

ロスコの作品
ロスコの作品  1968
 

ロスコが1つの部屋に展示することをこだわった「シーグラム壁画」を時間を取って楽しんでみて下さい♪