18世紀フランス美術


フラゴナール「本を読む少女」

18世紀のロココ美術盛期から末期を代表するフランスの画家のジャン・オノレ・フラゴナールは、1732年、南フランスのカンヌに近いグラースで、皮手袋製造業を営むイタリア系の家庭に生まれました。

1738年には家族と共にパリに出てその後、シャルダンやフランソワ・ブーシェ、と言う巨匠に指事し、その努力が実り1752年20歳の時にフランスの王立絵画彫刻アカデミー主催のコンクールである「ローマ賞」1等賞を受賞しました。

イタリア留学などを経てパリに戻った後も貴族や財界の有力者との交流を持ち、個人の邸宅の装飾画の注文などで好評を得ていたフラゴナールが1770年に描いたのが「本を読む少女」です。

展示場「50」にあります。

フラゴナールの「本を読む少女」
 

フラゴナールの「本を読む少女(Young Girl Reading)」1770
この絵のモデルは不明とされていますが、一部の研究者からはフラゴナールの妻の妹で画家の弟子であり、しかも愛人でもあったマルグリット・ジェラールとする説も出ています。絵を見る限り良家の子女が読書に没頭している上品な絵に見えますが、実は愛人だったとしたらまたちょっと見方が違ってくる気がします。

旺盛を極めたフラゴナールも1789年のフランス革命による体制変革の後はロココ美術も次第に下火になり、晩年は人々からは忘れられ、不遇な生活を送りながら貧困のうちに亡くなったと言います。人の人生は最後までどうなるかわからないですね。