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アメリカついに9年半ぶりに利上げ実施!我々の生活への影響は?


FRB =連邦準備制度理事会は15、16両日に渡ってFOMC=連邦公開市場委員会を開催し、2008年秋のリーマン・ショックに端を発する金融危機を受けて同年12月に導入した事実上のゼロ金利を解除し、政策金利を17日付で0.25%引き上げることを決めました。利上げは実に9年半ぶりのことになります。

経済

9年半ぶりの利上げ決定!

FOMC終了後に記者会見したイエレン議長は利上げの決断について「労働市場にまだ改善の余地はありますが、アメリカの経済の回復が今後も続くだろうと言うことと、インフレ率も中期的に目標の2%に向かうとの合理的な確信が得られたため」と理由を説明した上で追加利上げについても今後の経済情勢に基づき「慎重に、そして徐々に(“prudent” and “gradual” manner.)」判断をして行くと考えを示しました。

イエレン議長の会見の様子は以下から(WSJより)

今回の利上げは当初から予想されたものでしたが、今後の利上げペースは緩やかになるとの見通しが広がりニューヨーク株式市場は、大幅に上昇。ダウ工業株平均は、前日より224・18ドル(1・28%)高い1万7749・09ドルで取引を終了しました。

これまではアメリカの緩和政策により新興国に大量の資金が流れ、そうした国の経済を後押しして来ましたが、利上げによってその流れが逆流し、新興国から資金が流出して経済が不安定になる可能性も指摘されています。FRBのイエレン議長は今後も難しい舵取りが迫られることになります。

我々への生活の影響は?

今回の利上げと今後予想される追加利上げは、我々の生活にはどんな影響が見込まれるのでしょうか?

まず、アメリカに住む人にとって今回の利上げですぐに影響を受けるのはクレジットカードの金利上昇で、住宅ローンの利率にはすぐに影響する訳ではないですが長期的にはアメリカでの住宅ローンの利率も徐々に高くなって行く見通しです。

以下は過去半年間のアメリカの30年固定住宅ローンの利率の推移です。この間、ずっとゼロ金利だったにも関わらず、結構利率は動いてますよね。↓
アメリカの30年固定ローンの推移

例えば先週の段階ではアメリカの30年固定ローンの平均の利率は3.95%だったので、30万ドル(約3600万円)の借り入れをした場合に支払うべき利息分は21万2,500ドル(約2600万円)でしたが、4.25%の固定利率でローンを組んだ場合の支払うべき利息分は2万ドルも高い23万1,295ドル(約2800万円)になってしまうので、今後、じわじわ追加利上げが実施されれば家を買いたい層にとっては大きな影響が出ることが予想されます。

ただ、3.95%とは言え、アメリカの住宅ローンの利率としてはまだ歴史的に見ても低い水準にあるので、駆け込みで固定金利で家を購入する家庭が増えるかもしれません。

このほか、今後の利上げとともに、アメリカ国内の年金生活者の年金や、銀行の預金の利率も上がって行くことももちろん予想されます。

日本に住む日本人にとって一番影響するのは利上げによる為替市場への影響です。アメリカメディアは今回の利上げと今後の追加利上げを見越して当然のように「今後、アメリカドルは更に強くなって行く。アメリカ人にとっては海外旅行がしやすくなるし、強いドルは国益にもなる」などと報道しています。

専門家の中には単純に円安ドル高が進む訳ではないとの見方もありますが、長期的に見れば金利が上がっていくドルに資金が集まり、一段の円安ドル高が進んで行くとの見通しが一般的です。日本から見れば、”輸出に有利”とも言えますが、一般の日本人からすると、海外旅行が割高になる、海外輸入品や電気料金、ガソリン価格が高くなる、などの影響が考えられます。

それから、金利が上がると債券の評価額は下がりますので、投資信託などを通じてアメリカ国債に投資している場合には注意した方がいいかもしれません。

今後の利上げのペースは?

今回、同時に公表されたFOMC委員らによる政策金利予想の中央値では、金利は2016年末までに1.375%、2017年末までに2.375%、そして2018年末までには3.25%になると見ていることが明らかになりました。0.25%ずつの利上げと仮定すれば2016年と2017年には年4回の利上げを予想していることになります。今後、どういうペースで利上げが進んで行くか注目です。

2015年12月16日の会見より FOMCのあと会見するFRBのイエレン議長

FOMCの発表した声明文はこちらから(英文)。

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