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人気ピアニストの柳谷良さんのコンサートに行って来ました:観客総立ち&インタビューも!


ワシントンDCのジョージタウンにある大邸宅エバメイで4日、日系カナダ人ピアニストの柳谷良さんのソロコンサートが行われたので出かけて来ました♫エネルギッシュでパワーあふれる演奏に、会場中が大興奮し、スタンディングオベーションの嵐となりました!

財団の本拠地のエバメイ コンサートが行われたエバメイ

このコンサートはS&R財団が主催する秋のコンサートシリーズOverturesの一環として開かれたもので、シリーズを締めくくる最後のイベントとなりました。

カナダ生まれカナダ育ちの柳谷良さんは7歳から本格的にピアノを始め、サン・アントニオ国際ピアノコンクールで金賞を受賞したのに続きS&R財団のワシントンアワードの大賞を受賞したほか、イエール大学で音楽での博士号も取得した、将来が期待されるワシントンDC在住の新進気鋭のピアニストです。

当初演奏予定だったアーチストが急遽出演できなくなり、わずか2週間半前にピアニストの”柳谷良さん”がピンチヒッターとして自ら買って出て登板することになったのですが、ワシントンDC界隈では固定ファンの多い柳谷さんだけに、かえって彼目当てのチケットの売り上げが伸びたそうです。

室内はクリスマスムードでいっぱい クリスマスムードがいっぱいだったエバメイの室内

クリスマスムードたっぷりの装飾がほどこされたジョージタウンの大邸宅エバメイで行われた今回のイベントですが、コンサートの前にはいつものように1時間ほどに渡ってワインやオードブルを楽しみながら、ゲスト同士で歓談する時間があり、まずそれだけで優雅な気持ちになりました。

歓談する人達 ワイン片手に歓談する人達

コンサートが始まる前の様子 コンサートが始まる前の様子

そして午後7時半前にはコンサートが行われる会場へ移動してコンサートが開始。黒いスーツを着て登場した柳谷さんは今回はメンデルスゾーンの「無言歌集」から「ベニスのゴンドラの歌」「春の歌」などを披露。あまりの迫力ある演奏に、まだコンサートの途中でもあるにもかかわらず、拍手がなりやまない場面もありました。

メンデルスゾーンに続き、柳谷さんが選んだのはショパン。「ピアノ・ソナタ第3番ロ短調」や「アレグロ・ マエストーソ」などを熱演したのですが、曲の合間に分かりやすく、その音楽にある背景を説明してくれるのでレクチャーを受けながら素晴らしい音楽を堪能できるような感じで、と〜っても楽しい時間となりました。

演奏中の柳谷良さん 演奏中の柳谷良さん

最後には会場総立ちのスタンディングオベーションの嵐。今まで行った数々のコンサートの中でも特に会場の観客が盛り上がっている様子が分かりました。

ちなみにアンコールでは急に趣向を変えて、映画「ハリーポッター」の音楽を弾いてみせるお茶目な演出もありました。

コンサートの後は、コーヒーや紅茶、デザートを食べながら柳谷さんとも気軽に話せる機会があったのですが柳谷さんの前は賞賛の声をかけるファンたちでいっぱいとなっていました(笑)。

コンサートの後のデザート コンサートの後のデザート

そんな柳谷さんに、ワシントンDCライフスタイルでは特別にミニインタビューをさせて頂いたのでご報告します!話が上手な柳谷さんだけに、私としてもかなり楽しいインタビュー体験となりました。

柳谷良さんインタビュー
柳谷良さん
Q今日のコンサートはヴィオラのアーチストと2人で演奏する予定だったのに急にソロになって大変でしたね?
A2週間半前になって急にビザの関係でもう1人のアーチストがワシントンDCに来れなくなってしまったのです。でもOverturesシリーズの最後のコンサートを中止してしまうことができないのでどうしようか、と言う話になった時に自分から「僕がやります」と買って出たんです(笑)。でも1つのコンサートのためには通常は1ヶ月半から2ヶ月をかけて準備するものなので、今回の準備は大変でした!

Q今回かなりエネルギッシュで、コンサートの途中にも関わらず、拍手がなりやまなかったですね?
Aやっぱりすごく嬉しかったです!メンデルスゾーンを弾き終わった時に拍手が鳴り止まなかったので、おかげで次のショパンの演奏するエネルギーをもらえた感じです。

メンデルスゾーンのロンド(Rond Capriccioso in E Major, Op. 14)とバリエーション(Variations Serieuses in D minor, Op. 54) は15分間も指を動かしっぱなしの難しい曲だったのでちょっとスタミナが続くかなと心配もしてたんですが、「こんなに皆が喜んでくれるなら、よしやろう!」と底力が湧いて来て、そのままショパンに突入しました!

Qいや〜本当に迫力ありましたよ!みんな心からスタンディングオベーションしてるのが見てて分かりました。
A演奏が終わった直後にすぐにみんながバンと立ち上がって拍手することってそんなにないんですが、今回はみんなすぐに立ち上がって拍手してくれたので僕自身も驚きました。やっぱり嬉しかったです(笑)。

Qそもそもピアノは7歳の時に始めたそうですが、何がきっかけで?
Aカナダやアメリカの小学校では「Show and tell」と言う、生徒が家にあるものや自分が面白いと思うものを持って来てクラスの前で発表するパブリックスピーキングの原点とも言える授業があるんですが、「今週はこの曲を弾きました!」「今週はピアノの先生から褒められました!」と発表する同級生が多くて、それが羨ましくなって、ある日両親に”「僕もピアノを習いたい!」”とお願いしたのがきっかけなんです。

最初についた先生は音楽に対する情熱があり、子供の気持ちもよく分かってくれるあまりにも素晴らしい先生だったので、結局大学に入るまで11年間教えてもらうことになりました。

Qいつ頃自分はピアノに才能があると気づいたんですか?
A特に才能に気づいたような瞬間はなかったですねぇ。。。(笑)小中高校の時はピアノは弾いていましたが、コンクールに出ても優勝もしないので、ごく普通にピアノをやってたと言う感じでした。でも大学に入ると「ピアノじゃ生きて行けない」と言ってピアノを辞める人が多くて、結局最後まで弾いていたのが僕だけだったと言う感じです。

Qピアニストになりたいと思って大学でも音楽を専攻したのではないんですか?
A高校の最後の年になって、数学もあんまり好きじゃないし、歴史もイマイチだし、と考えた時に自分はやっぱり音楽が一番好きかなと気づいたので大学でも学ぶことにしたんです。ピアニストになりたいとは当時思っていた訳ではなく、音楽が大好きだからやりたいと言う一途な思いだけだったですね。自分が演奏することで、誰か1人でも心が和んでくれたらいいな、と言う感覚でした。

でも大学に入ってから先生が「この子は才能がある」と思ってくれたみたいでコンクールにも押してくれるようになったのが始まりだと思います。

Q大学卒業後は?
A大学卒業後は、ピアノ弾くならもう少し大勢の前で弾いてみたいと言う気持ちは広がって行ったような気がします。大学卒業後は、是非習ってみたい先生がいたのでクリーブランド音楽院に行ってアーチストディプロマを取り、その後イエール大学大学院を終えてから、結局博士号にまで進むことになりました。とにかく音楽の勉強をずっと続けたいと言う気持ちが強かったので博士課程まで行ってしまったんですよね。イエールの博士課程には80人申し込んだうち7人しか合格しなかったので、よく受かったなと自分でも思います(笑)。

曲の説明するのが上手な柳谷さん コンサートで曲の説明をする柳谷さん。話すのがとっても上手です!

Q博士課程まで進んで音楽について勉強してるからこそ、曲についての説明がうまいんですね?
A単に会場に行ってピアノを演奏するだけでは聴衆の人とのつながりがあまり出来ていないな、と言うことに気づいたので少し曲についても説明してみようかと思って数年前から始めたんです。結構引っ込み思案な性格なので、最初の頃はヒヤヒヤしながら説明してました。

Q引っ込み思案だったとはとても見えないですが?ものすご〜く上手な説明ですよ?
A昔は全然友達もいないような1人でいるような性格でしたよ!最初は音楽を通してコミュニケーションをしていたのが、音楽だけでは足りないと言うことに気づき、言葉を使うようになり、言葉を使うと性格が少し明るくなって、みんなが「説明が上手だよ」とおだててくれたので、だんだん自信がついて堂々と説明できるようになりました。

自分がもし音楽のことを全く知らなかったら、どんなことを事前に知れば面白いと思ってくれるかな、と考えて調べてまとめて話してます。

Qなるほど、事前にかなり準備してるからあんなに分かりやすい説明なんですね!ちなみにピアノの練習は毎日どれくれいしてるんですか?
A演奏の前になると馬力をかけて練習するので1日8時間くらいは練習しますね。

Qでも楽しいから苦ではないんですか?
A苦ではないですね〜。なじむまでは大変ですがいったん軌道に乗ると楽しくて仕方ないですね。「この曲についてもう少し知りたいな」と思うと調べるのが楽しくて止まらなくなっちゃうんですよね。昨夜も楽しくてあれこれ調べてるうちに気づいたら午前5時半になっているのに気づいて「あ〜明日コンサートだ!」と思ってあわてて寝ました。

Qえ〜そんなに遅くまで?よっぽど音楽が好きなんですね〜。ところで今後の目標は?
A今が楽しいから今を生きてる感じです。とにかくず〜っとピアノを弾いていたいですね。

でもいずれは大学などで教えたいとは思いますね。よく色んな人に「良は説明がすっごく分かりやすい。先生に向いてると思う」と言われるんです。以前大学で2年程教授として仕事をしたことがあるのですが、その時すっごく楽しかったんですよね。18〜19歳の音楽を目指したい言う意思がある人達に音楽の楽しみを教えると目がきらびやかに光るんです。そういう反応を見ると病みつきになりますね。楽しくて仕方ないです。だから将来的には演奏活動と教えるのを両立できたらいいなと思います。

常に素晴らしい音楽を奏で、聞いてくれる人達を音楽によって異次元に誘えるような音楽の世界を繰り広げたいです。いずれは自分の音楽を別の人に教えると言う形で伝えて行く、新しい世界を作って行くということをやってみたいですね。

でも音楽家として「素晴らしい演奏だった!!」と言われるのが1番の夢だったので、ある意味で今は自分の夢が叶った感じです。次の目標を探さないとダメだよとも言われるのですが、今があまりに充実しているので、今を生きて楽しんでから次を考えたいと思っています。

Q後に続く人へのアドバイスは?
A常に音楽に対する根本的な愛情、何故自分はピアノをやってるのか、何故ヴァイオリンをやっているのか、と言う気持ちを常に忘れないのが大切だと思います。「次はこのコンクールがある、次はこれがある」と言うスケジュールに揉まれてしまううちに何故音楽を始めたのか忘れてしまって脱落してしまう人が多いんです。音楽を嫌いになって辞めちゃう人もいるんですよね。だから常に何故音楽を始めたのかを噛み締めた状態で常に毎日を生きて行けばいいと思います。

自分の好きなことをやっていれば世界は開けて来ると思います。どんなに小さな演奏でも自分の100%を出すことはいつも肝に銘じています。例えば10人の演奏会だったとしてもそこで誰が聴いているか分からないですよね。自分に恥じない演奏をいつもしたいと思っています。だから結局は好きなことを続けて行けばいいんだと思いますよ。

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インタビュー後記
弁舌なめらかで、ひとなつっこくて話が本当に上手な柳谷さんだけに、インタビューしていても「あれも聞きたい」「これも聞きたい!」と質問が次々と出て来てしまって、ミニインタビューとは言え40分近くも結局お話を聞いてしまう結果となりました(笑)!それでも1つも嫌な顔せずに、じっくりお話をして下さった柳谷さんには大感謝です。

今回のインタビューを通じて、柳谷さんが音楽をいかに好きなのか、そして好きなことを続けているうちに気づいたらここまで来てしまった、と言うのがよく分かりました。「夢が叶った今が楽しいのでしばらく大好きな演奏を続けたい」と言う柳谷さんは本当にキラキラ輝いて見えました。人柄もよく、だからこそファンも多い柳谷さんですが、今後も大好きなピアノを続けて、そういうファンを魅了して行って欲しいと思います。

これからも頑張ってね!応援しています〜。

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