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米大統領選:共和党候補TV討論でトランプ氏への攻撃集中。フィオリーナ氏やブッシュ氏が善戦。


2016年のアメリカ大統領選に向けてCNNが主催する共和党候補者のテレビ討論会が16日、カリフォルニア州シミバレーで開かれ、上位11人が参加しました。支持率トップを独走する不動産王トランプ氏を止めようと、多くの候補がトランプ氏に対する激しい攻撃を展開。特に前回はトップ10人の討論会にも参加できなかったフィオリーナ氏や目立った発言がなかったブッシュ氏が今回は存在感を示しました。

共和党の討論会。トランプ氏のFacebookより共和党の討論会。トランプ氏のFacebookより

 

共和党の中で唯一の女性候補でコンピューター大手HP(ヒューレット・パッカード)の元CEO(最高経営責任者)のカーリー・フィオリーナ氏は、前回はトップ10人の討論会にで参加出来ませんでしたが、下位の候補者同士の討論会を上手に乗り切り、その後支持が伸びたため、今回から討論の上位グループに加えられたのですが、彼女の討論能力はやはり高かく素晴らしかった、とアメリカメディアでも大きく取り上げられています。

まず、ローリング・ストーン誌のインタビューでトランプ氏がフィオリーナ氏のことを「あの顔を見てみろ! 誰があんなのに投票するんだ?(Look at that face! Would anyone vote for that)」と発言していたことに対してフィオリーナ氏は、「アメリカ中の女性がトランプ氏の発言をはっきり聞いた(Women all over this country heard very clearly what Mr. Trump said.)」と女性票のトランプ離れを促すような毅然とした態度を示したところ、会場から拍手喝采を浴び、トランプ氏も「フィオリーナ氏は美しい顔をしている」と釈明せざるを得ませんでした。 この2人のやり取りがが討論会の中でも最も多くツイートされた瞬間となりました。 フィオリーナ氏が拍手喝采を浴びた瞬間は以下↓

またトランプ氏はHP時代のCEOとしてのフィオリーナ氏の実績をやり玉に挙げ、「HPは今でもひどい状況だ」「フィオリーナ氏に私の会社を経営させることは絶対にできない」とこき下ろしたのに対し、フィオリーナ氏は「私は素晴らしい仕事をした」と反論、逆にトランプ氏が自分の会社を4回も破産宣告させたことを指摘し「そんな人を誰が信用できるのか。国の運営を任せられない」と攻撃しました。 トランプ氏とフィオリーナ氏のCEOの実績を巡る応酬は以下↓

また、前回の討論会では可もなく不可もなくで、精彩を欠いたブッシュ氏ですが、今回はかなり頑張ってトランプ氏を攻撃していた印象です(笑)。

トランプ氏は「私は自分の金を使っているから誰にも影響されない。ついこないだも500万ドルの献金を断ったところだ」と述べた上で、ブッシュ氏については「大口献金者の操り人形だ。」と批判すると、ブッシュ氏は声を荒げて「絶対に違う」と反論。逆に「トランプ氏はフロリダにカジノを開こうとしたんだ。でも私が反対したから成功しなかったのだ」と暴露し、「私は誰にも買収されない(I’m not going to be bought by anybody)」と強調しました。 これに対しトランプ氏が「全くの作り話だ」と何度も遮りましたが、ブッシュ氏は話を続行し、トランプ氏は「嘘だ。私が本当にカジノを作りたかったのなら、手に入れてるはずだ」などと2人でしばらく応酬し合いました。

これまでトランプ氏はブッシュ氏のことを「低エネルギーで大統領に向かない」と馬鹿にしていましたが、ブッシュ氏のあまりの攻撃ぶりに、最後には「今夜はエネルギーがあっていいねぇ(More energy tonight? I like that.)」いつものトランプ節でやり返すしかありませんでした。

またメキシコ生まれの妻がいるブッシュ氏を念頭に「私にメキシコ出身の妻がいたら(移民政策で)弱みになるだろう」とトランプ氏が発言していたことについて、司会者から見解を聞かれたブッシュ氏は「全く不適切な発言だ。妻は私の運命の女性だ。妻もこの場にいるから謝罪しろ!」とトランプ氏に迫ったのに対しトランプ氏は「ブッシュ氏の奥さんは素敵な女性だとは聞いてるけど、別に間違ったことは言ってない」と言い放ち、謝罪を拒否しました。 ブッシュ氏のメキシコ出身の妻を巡るやりとりは以下↓

更に、ブッシュ氏の兄のジョージ・ブッシュ大統領が始めたイラク戦争についてトランプ氏が当時から反対していたことを指摘すると、ブッシュ氏は「兄は我々を安全にしてくれた。(He kept us safe)」と兄を弁護。トランプ氏は「今、安全に感じてる?僕はそうは感じてないね〜」とやり合いました。

 

更に、他の候補者たちもこぞってトランプ氏を集中砲火。 ジョージ・パタキ元ニューヨーク州知事も「ドナルド・トランプ氏は米国大統領にふさわしくない」と攻撃したほか、ウォーカー・ウィスコンシン州知事も、トランプ氏が出演していた人気テレビ番組「実習生(The Apprentice.)」を念頭に、「ホワイトハウスに『実習生』はいらない。今いる1人(※オバマ大統領のこと)で十分だ」とトランプ氏を攻撃。 ボビー・ジンダル・ルイジアナ州知事は「トランプ氏を共和党員と扱うのをやめよう。彼は本当の保守ではない」と訴えました。

 

またトランプ氏がランド・ポール上院議員を名指しして「ポール氏はステージにいるべきではない。11番目で1%の支持率しかない」と攻撃すると、ポール氏は「まるで高校生ようだ」とやり返した上で、トランプ氏が他の候補者の見た目をやり玉に上げていることを適切ではないと攻撃仕返したのに対し、トランプ氏は「ポール氏もやり玉に上げることができる(容姿上の)要素がたくさんあるけど、まだ攻撃したことないだろ」と言って会場の笑いを誘う場面もありました。ポール氏はそれでもひるまず「こんな人物に核兵器を管理させるなんて、心配じゃないのか?」とトランプ氏を攻撃し続けました。

 

前回とは打って変わって、攻撃の応酬となった今回の討論会ですが、最後には、司会者から自らがアメリカ大統領になった際、シークレットサービスに使わせる自らを示すコードネームは何にするか?と聞かれたのに対し、ブッシュ氏はアメリカの電池会社の名前「Eveready」と答え、トランプ氏に対し「(電池だから)エネルギー高いだろ」と笑いかけたほか、トランプ氏は自らのコードネームは「Humble(謙虚さ)」だ、と主張し、会場からの笑いを誘いました。さすがアメリカ、こんな真剣な討論会でも最後にはユーモアを忘れないところが面白いですね(笑)。

 

前回はトランプ氏の独壇場で言わば「トランプ劇場」のような討論会でしたが、今回は各候補者が必死にトランプ氏の首位独走を止めようと攻撃をし続けた印象です。トランプ氏も顔を真っ赤にして反論する場面もあったほか、詳しい政策論争を避ける傾向が見受けられましたが、それでもトランプ節は健在で、攻撃の割にはなんとかうまく乗り切ったとも言えるのではないでしょうか。

 

ただ、今回の討論会の一番の勝者は、フィオリーナ氏だ、と言うのが多くのアメリカメディアの評価です。また頑張ってトランプ氏への攻撃に臨んだブッシュ氏のほか、政策論争を明確に展開して切れの良さを印象づけたマルコ・ルビオ氏も勝者だと評価がされています。

 

トランプ氏は討論会後、自らのツイッターに「CNNの討論会はすっごく楽しかった〜!」との投稿を行いつつ、自らが今回の討論会でも勝者だったとの記事を次々と投稿していますが、今回の討論会を受け、また共和党候補者の中の支持率の順位が入れ替わることになりそうです。どうなるのか楽しみですね。 トランプ氏の「楽しかった!」とのツイッターへの投稿↓ 

トランプ氏がリツイートした投稿↓

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