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DC-NYを結ぶ列車アムトラックが脱線し7人が死亡。規定の2倍を超える速度でカーブを曲がりきれず。


ワシントンDC からニューヨークの間を結ぶ長距離鉄道「アムトラック」がペンシルベニア州フィラデルフィア市で12日午後9時21分頃、脱線事故を起こし、少なくとも7人が死亡、200人以上のけが人が出る大惨事となっています。

アムトラックの事故。
アムトラックの事故現場。WSJより

ワシントンからニューヨーク、ボストンをつなぐアムトラック(全米鉄道旅客公社)は出張や観光などで各都市を行き来するために利用する人が多く、アムトラックによりますと2014年度は約1160万人がこの区間の列車を利用しています。

特にワシントン-ニューヨーク間は飛行機で行くよりも格段に便利で手軽なため、私や友人、同僚なども日常的によく使っている列車です。
乗客238人と乗員5人が乗っていた事故を起こした列車は、カーブに差しかかった際、大きく脱線し、7両が完全に線路から外れ、車両の一部は横転、大破しました。救急隊員らが未明まで救出活動を続けましたが、この事故の衝撃で多くの客が投げ出され、少なくとも7人が死亡、200人以上が怪我をし、うち8人が重体となっています。

NTSB=運輸安全委員会は13日に記者会見し、列車が事故現場のカーブに進入する際の速度が、時速約106マイル(時速170キロ)だったことを明らかにしました。事故が発生した現場はカーブが続いているため、制限速度は50マイル(時速80キロ)で、事故車両は制限速度を2倍以上の速さで走行していたことになります。

運転士は緊急ブレーキをかけましたが、その3秒後に時速102マイル(時速164キロ)までわずかに減速した段階でデータが途切れており、この時点で脱線したものと見られています。

カーブ直前の区間の制限速度も約80マイル(時速約128キロ)で、この事故車両はそれを大幅に上回る急速度で運転していたことも分かりました。この事故を受け、ワシントンからニューヨーク間のアムトラックの運行は少なくとも週内いっぱいは運休となる見通しです。

アムトラックの事故の様子
WSJより

ちなみにアムトラックでは、ワシントンからニューヨーク、ボストンを結ぶ路線の大半の区間に、GPS=全地球測位システムや無線を使って、列車が制限速度を大幅に越えることを自動的に防ぐためのPTCと呼ばれる列車制御システムを設置しており、アメリカ議会はこのシステムを全米の列車の路線に今年中に導入する事を義務づけています。事故のあった区間はまだ未整備の区間だったと言う事で、記者会見したNTSBの幹部は「このシステムが整備されていれば事故は防げたかもしれない」と語っています。

実は同じカーブで72年前の1943年に16両編成のアムトラックが同じように脱線し、80人近くが死亡する大事故を起こしています。そんな場所であることが分かっていながら、システムを導入していなかったのは何故なのでしょうか?規定の2倍以上の速度で運行していた運転士が今後責任を問われることは間違いないでしょうが、システムを導入していなかったアムトラック側も責任が問われることになりそうです。

ワシントンDC-ニューヨーク間のアムトラックはビジネスマンや観光客などが本当によく使う区間です。今回死亡した7人のうちの1人は私の親しい友人の元同僚でまだ小さな子供がいるそうです。家族のやり場のない怒り、悲しみを思うと慰めの言葉も見つかりません。今後、このような大事故が起きる事がないよう、アムトラック社はしっかり襟を正して欲しいと思います。

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