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オバマ大統領が一般教書演説:「イスラム国」壊滅に決意表明。


アメリカのオバマ大統領は20日夜、上下両院の合同会議で今後1年のアメリカの内政と外交に関する施政方針を示す一般教書演説を行いました。演説の中で、日本人2人の殺害を警告した過激派「イスラム国」への武力行使を容認する新たな決議の採択を求めました。

Official White House Photo by Pete Souza
Official White House Photo by Pete Souza
午後9時15分過ぎから1時間に及んだ一般教書演説で、オバマ大統領はまず冒頭で大統領に就任してからの6年でアメリカ経済が改善し、アフガニスタンでの戦争を終結させたなど自らの成果を強調、「次のページを開こう」と呼びかけました。

外交
外交問題に関しては、フランスのパリで起きたイスラム過激派による一連のテロ事件に触れた上で、「アメリカはテロに立ち向かい、そのネットワークを解体して行く。」「中東のアラブ諸国を含めた有志連合を率い、テロリストを壊滅する。時間がかかるだろうが成功させる」と強調すると共に、議会に対し「我々が結束している事を示すために、イスラム国への武力行使を容認する決議案の可決」を求めました。

また、中国や北朝鮮のサイバー攻撃を念頭に「外国の国家や、ハッカーがアメリカの通信網を遮断できるべきではない。テロとの戦い同様、サイバー攻撃に立ち向かって行く」との決意を表明。

中国に関しては「温暖化対策の排ガス制限で歴史的な合意をした」と評価する一方で、アジア太平洋地域の領有権問題に関し中国を念頭に「関係当事国が法に従って行動すべきだ」と牽制しました。

更にTPP=環太平洋経済連携協定については、「中国が貿易ルールを作りたがっているが、ルールを作るのはアメリカだ」と主導権確保を狙う中国を牽制した上で、TPPの前提となるTPA=大統領貿易促進権限法案の成立を急ぐよう与野党に求めました。

ちなみに日本に関しては「2010年以来、アメリカでは日本やヨーロッパなどと比べるとより多くの人々が仕事を取り戻している」とアメリカの雇用改善を指摘した下りで、さらりと言及するのにとどまりました。

また21日からキューバの首都ハバナで始まる国交正常化交渉に関しては、「期限がとっくに切れている政策を終わらせる。」と改めて強調した上で、議会に対し、「今年、経済制裁を終わらせる取り組みを始めるべきだ」と述べ、反発が根強い野党共和党に協力を求ました。

内政
オバマ大統領は「上位1%の富裕層に税逃れを許して富を膨らませ、不平等につながる税の抜け道を封じよう。」と述べ、富裕層への課税を強める方針を改めて表明した上で、そうした資金を中間層に再配分する方針を示しました。

具体的には幼い子供を育てる家庭の税額控除を現行の3倍にあたる年間3000ドル(約35万円)まで拡大する方針のほか、出産後や病気の際の有給休暇の導入、最低賃金の引き上げ、公立の2年制大学のコミュニティカレッジの授業料を無料化する、などを掲げています。

Official White House Photo by Pete Souza
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オバマ大統領の今年の一般教書演説では、就任以来6年間の成果を強調しましたが、一方で新たな基軸の発表などはなく、提案した政策などは既に今までも掲げて来ていたものばかりでした。

オバマ大統領の一般教書演説に対し、野党共和党の指導部は一斉に批判の声を高めています。まずベイナー下院議長は「大統領の提案はこれまで中間層を裏切ってきたのと同じアプローチのものばかり。アメリカ経済の代わりにワシントンの官僚を成長させる政策に過ぎない」との声明を発表したほか、マコネル上院院内総務も声明で「過去6年間に聞いてきたのと同じ古い政策ばかりだった」と語り、酷評しました。

残り2年の任期で、なんとか政治的遺産を残したいオバマ大統領ですが、共和党が上下両院を支配する議会との衝突は必至の情勢で、一般教書演説で提案した政策がどれほど実現できるかは不透明です。オバマ大統領にとっての本当の正念場となりそうです。

オバマ大統領の一般教書演説内容(英文)はこちら

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