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白人警官がまた不起訴で広がる抗議デモ:黒人が首絞められ死亡


アメリカ・ニューヨークのスタテン島で丸腰の黒人男性が白人警官から首を絞められる形で羽交い締めにされ、直後に死亡した問題で、大陪審は3日、この警官を不起訴としました。予想外の不起訴の判断に全米各地で抗議デモが広がっています。

この事件は7月17日、タバコを違法販売した疑いを持たれた黒人男性のエリック・ガーナーさん(43歳)が 、たいして抵抗もしていないのに 複数の警官に後ろか首を絞められる形で羽交い締めにされ 死亡したものです。この一部始終をとらえた ビデオにはガーナーさんが「息が出来ない!(I can’t breathe!)」と11回も訴えているにも関わらず、よってたかって大勢でガーナーさんを無理矢理羽交い締めにし 、白人のダニエル・パンタレオ警官がガーナーさんの首の周りに腕を巻き付けて地面に押さえつけている様子が鮮明に映っており、衝撃が広がっていました。

警察官側は当初、 病院搬送中に心臓発作により死亡したと主張しましたが、検視の結果、白人警官に首を締められ、胸を圧迫されたことが主な死因と断定。ニューヨーク市警では1993年以降、容疑者の首を絞めることを禁じており、一部始終を撮影した証拠のビデオもあるため、この警官は何らかの起訴処分になるとの見方が大半でした。

このため不起訴処分に納得出来ない抗議デモ隊がワシントンDCやニューヨークなど各地で集まり、ガーナーさんが訴えたように「息が出来ない!」と連呼して批判の声を強めています。

明らかに首を絞めてます警官に押さえつけられるガーナーさん。明らかに首を絞められています。

こうした抗議の声の高まりを踏まえ、ホルダー司法長官は3日、警官に人権侵害に当たる行為がなかったか、司法省が捜査に乗り出すと表明しました。

ちなみに2010年に連邦大陪審が審理した16万2000件のうち不起訴処分になったのはたったの11件で、今回は連邦レベルではないとは言え、不起訴処分が珍しいことだと分かりますが 、一方でアメリカでは相手が警察官の場合、起訴されにくいと言う現実もあります。

不起訴処分になったダニエル・パンタレオ警官は 「市民を守るために警官になった。誰かを傷つけるつもりは毛頭なく、ガーナーさんの死亡に関して はとても悪かったと思っている」との声明を発表しましたが、遺族は「謝罪は受け入れない」としてはねつけ、今後民事裁判で罪を問えないかを追求して行く構えです。

アメリカではミズーリ州ファーガソンで丸腰の黒人青年のマイケル・ブラウンさんを射殺した白人警官が不起訴になり、これに抗議する黒人らの抗議デモが全米各地 に広がったばかりで、アメリカメディアも ファーガソンを巡る動きを連日トップニュースで報道しています。こうした人種を巡る抗議デモが頻発している背景には、アメリカでは黒人大統領が誕生したとは言え、まだまだ肌の色が違うだけで所得や失業率、教育など様々な面で 格差が存在しており、特にマイノリティー(少数人種)の間でそうした現実に対する不満が根強いことがあり ます。 こうした不満が何かのきっかけですぐに爆発して抗議デモにつながっており、問題は根深いと言えます。

またアメリカの警察は時として必要以上に公権力を行使する傾向があり、最近でも、インディアナ州でシートベルトを締めていないのをとがめられ車から降りるよう促されたもののこれを拒否した市民に対し、警官が車の窓を割りスタンガンでショックを与える一部始終が車内にいた子供によって撮影されており全米で波紋を広げました。また、オハイオ州クリーブランドでは、おもちゃのエアガンを持った12歳の少年に対し警官が発砲して射殺する事件なども起きており、警察の過剰反応も問題になっていました。

オバマ大統領はニューヨークの白人警官の不起訴を受け3日「法の下で平等な扱いをされないなら問題だ。そうした問題を解決するのが私の仕事だ」と述べて法を執行する上で人種的格差が生じていることに不満を表明しました。しかし 同時に、こうした人種を背景とする抗議デモが広がっている根底 には外交で大きな実績をあげられず、中間選挙でも大敗して急速にレームダック化しているオバマ大統領が、国内でも益々求心力、指導力を失いつつあることを示している事象とも言えそうです。

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